プレミアプロを使ったモザイクのかけ方・自動追従のやり方を紹介します。
初心者の方でも簡単にできるので、ぜひ挑戦してみてください。
プレミアプロで全体にモザイク・ぼかす方法
ムービーにモザイクを付けたり外したりする作業エリアは主に3か所です。
最初に位置関係だけでも覚えておくと、その後の作業もスムーズにできます。
- エフェクトパネル:モザイクなどのエフェクトが格納されているパネル。
- タイムライン:クリップが格納されているワークスペース。
- エフェクトコントロールパネル:エフェクトの微調整を行うパネル。
【ワークスペースのレイアウトについて】
ワークスペースはカスタムできるので、上記とは違う場合も多々あります。
もし自分の画面でパネルが見つからないときは、上部「ウインドウ」コマンドから、エフェクト・エフェクトコントロールパネルを呼び出してください。
ムービー全体にモザイクエフェクトをかける手順
ムービーにモザイクを追加する手順は僅か3STEPです。
- エフェクトパネルから「モザイク」をピックアップする。
- タイムライン内のクリップにドラッグ&ドロップする。
- エフェクトコントロールパネルで効果の度合いを調整する。
ムービー全体にモザイク 手順1. 「モザイク」をクリップにドラッグ&ドロップする
まずはエフェクトパネルから「モザイク」をピックアップ。
見つけたら、モザイクをかけたいクリップにドラッグ&ドロップします。
【モザイク エフェクトのありか】
- モザイクエフェクトは、エフェクトパネルの中の「ビデオエフェクト > スタイライズ 」というフォルダの中に入っています。
ムービー全体にモザイク 手順2. エフェクトコントロールパネルで「モザイク」の強さを調整する
クリップにドロップしただけでムービーへのモザイクは完了します。
ただし、初期値は相当荒いモザイク値なので原型すらわからない状態ですから、調整必須です。
モザイクのパラメータは、「エフェクトコントロールパネル」の水平ブロック・垂直ブロックで変更します。
\モザイクの調整はブロックパラメータを変える/
値の入力方法は次のいずれかです。
- 数値の上でマウスを右クリック&左右に動かす。
- 値をクリック後、テンキーで値を直接入力。
ムービー全体にモザイクをかける手順は以上です。
プレミアプロで一部分だけモザイク・ぼかす方法
モザイクは、クリップ全体よりも顔とか番号・個人情報といった一部分だけにかけたいことの方が多いですよね。
一部分だけにモザイクをかけるには、モザイクエフェクトのマスク機能を使います。
一部分だけモザイク 手順1. マスクの作成ボタンをクリック
エフェクトコントロールパネルのモザイク覧にあるマスクアイコン(マスクの作成)をクリックします。
丸型と四角型がありますが、後で自由にパス変形できるのでどちらを選んでも良いです。
\マスクアイコンをクリックするとプレビューウインドウにマスクが表示される/
一部分だけモザイク 手順2. マスクパスの形を調整
マスクの形・位置は自由に変えられます。
プレビューウインドウで好きな形へ調整します。
【マスクの変形方法】
- 位置の移動:マスクの中心をドラッグして自由移動。
- 大きさ:■ポインタをドラッグして自由変形。
- 自由な形状:マスクのアウトラインにマウスを当ててペン+マークになったところでドラッグするとアウトライン(形)を自由変形。
一部分だけモザイク 手順3. マスクの反転
一部モザイクには「一部だけモザイクをかけない」という編集パターンもあるでしょう。
そんな時は、マスクの反転を使います。
やり方は簡単。
「エフェクトコントロールパネル」のモザイク内に「□反転」というチェックボックスをチェックするだけです。
\「□反転」にチェックを入れるだけ/
プレミアプロでモザイクを全自動追尾(オートトラッキング)させる方法
せっかくモザイクかけも、動画は対象が動くのですぐにずれてしまうのが切ないトコロ。
そんな時は、プレミアプロのトラッキング機能で対象を自動追尾させると楽に編集できます。
モザイク対象を全自動追尾(オートトラッキング)させる手順
オートトラッキングの手順は次の通りです。
【プレミアプロ:トラッキングのやり方】
- マスクを作成してトラッキングしたい対象にセッティング。
- エフェクトコントロールパネル>モザイク内の オートトラッキングボタン(▶)をクリック。
トラッキング処理には少し時間がかかります。その間は、何もすることはないのでとにかく待ちます。
トラック処理が完了したらプレビューチェックして完了です。
オートトラッキングは、タイムラインスライダーのある位置からクリップの最前(◀)or最後(▶)までの処理を開始します。
プレミアプロのモザイク追従がずれる時の対処法
オートトラッキング処理はワンクリックで出来る簡単処理ですが、出来たデータはズレてることが多いです。
\自動トラッキングだけのムービー:ズレる例/
オートトラッキングで失敗するムービーには、決まった特徴・タイミングがあります。
【トラッキング処理でずれるパターン】
- 対象と同じようなモチーフが交差するとき。
- 前後左右の動きが早いとき。
逆にスムーズに処理が完了するのは、次の通り。
【オートトラッキングだけで対応できるパターン】
- 直線的に対象が動くとき。
- 対象の前面にその他モチーフが交差しないとき。
実際問題、オートトラッキングだけで編集が完了するのはごく稀なコト。
シンプルなムービーでも、多少は補正の必要がでてくるのが一般的です。
オートトラッキングのデータを手動で補正する方法
ズレたデータの補正は、1フレームずつチェック&手作業修正するほかありません。
【オートトラッキングのデータを手動で補正する方法】
- ズレたフレームのざっくり位置までスライダーを動かす。
※多少ズレてても大丈夫。 - 「1フレームトラック」ボタンを押して修正したいフレームまでコマ送りする。
- プレビューウインドウのマスクパスの位置・形をマウスで修正する。
1フレームあたりの修正作業は上記の3STEPだけ。
作業自体はとても簡単ですが、1フレームずつ修正する必要があるので地味に面倒です。
複雑なトラッキングにもおすすめ!全手動トラッキングのやり方
プレミアプロに限らず、オートトラッキングは修正必須な事がほとんど。
しかも修正作業は地味に面倒なので、初めから1フレームずつトラッキングしていくやり方をおすすめします。
【1フレームずつ手動でトラッキングする方法】
- トラッキングしたいフレームの位置までスライダーを動かす。
- プレビューウインドウのマスクを確認し、マスクの位置がよければ「1フレームトラック」ボタンを押してコマ送りする。
※悪いときはマスクを修正してから「1フレームトラック」ボタンを押す。
「1フレームトラッキング」ボタンを押すたびに、キーフレームをセッティング+トラッキングデータを1フレームだけ作ります。
◎キーフレームと「1フレームトラッキング」の違い
- 1フレームずつトラッキングと普通のキーフレームの違いは、1コマずつ自動トラッキングしてくれるところです。
- 「1フレームトラッキング」だと、前フレームの情報を元に次フレームのマスクを移動(自動追尾)してくれています。
- たとえ修正する場合でも、オートトラッキングのようにとんでもないところにマスクが移動することもなく、最小の手間で済むのでとても楽です。
◎「オートトラッキング」と「1フレームトラッキング」の違い
- 「オートトラッキング」で一度ズレると、最後のほうでは全く関係ないところをうろうろしていることも珍しくありません。
- 「1フレームトラッキング」は1フレームずつ修正していくので、常に正しい情報(前フレームのデータ)を元に自動追尾できます。
- AIが混乱しがちなモチーフの交差やブレのシーンさえ補正出来れてれば、その後の追尾は無補正でいけることがほとんど。
- かちかちクリックするだけでどんどんトラッキングしてくれるので、「1フレームトラッキング」で編集したとて意外と手間はかかりません。
基本的にオートトラッキングが使えるシーンは、平坦で動きの少ないムービーに限られます。
迷ったら、「1フレームトラッキング」のほうが確実&綺麗にできます。
\1フレームトラッキング ボタン/
プレミアプロのモザイク・ぼかしを解除する方法
プレミアプロのモザイク・ぼかしエフェクトをON・OFFする方法
モザイク・ぼかしのエフェクトはワンクリックで効果をON⇔OFFできます。
一時的に効果を付け外ししたいときに便利です。
【エフェクトのON⇔OFFのやり方】
- エフェクトコントロールパネルのモザイク見出しの横にある「fx」マークをクリックする。
- クリックするたびに、ON⇔OFFが切り替わる。
\OFFになったら斜線が入り、プレビューでエフェクト効果が見えなくなる/
プレミアプロのモザイク・ぼかしエフェクトを消去する方法
モザイク・ぼかしのエフェクト自体を消したいときは、エフェクトだけを簡単に消去できます。
【エフェクト消去のやり方】
- エフェクトコントロールパネルの「モザイク」の上で左クリック。
- コマンドから「消去」をクリック。
左クリックが反応しないときは、一度エフェクトコントロールパネル以外のパネルを選択した後、もう一度クリックしてみてください。
プレミアプロのモザイク・ぼかしの種類
プレミアプロでよく使われるぼかしエフェクトは「モザイク」と「ブラー」です。
どちらのエフェクトも、元画像をぼかすエフェクトです。
どちらも似たような使い勝手なので、テイストの好みで選べばOKです。
プレミアプロのモザイク エフェクトの場所・できること
モザイク エフェクトの格納場所
モザイクエフェクトが入っている場所は以下の通りです。
プリセットフォルダにも入っていますが、コチラはトランジション。
時間経過とともに徐々に変化するエフェクトなので、今回の希望とは違うはずです。
モザイク エフェクトの調整できるパラメータ
モザイクエフェクトで調整できるのは、次の4つ。
- マスクの作成:適用範囲の指定。
- 水平ブロック:水平方向に画面を何分割するか。
- 垂直ブロック:垂直方向に画面を何分割するか。
- シャープカラー:チェックを入れると色の変化がシャープになる。
プレミアプロのブラー エフェクトの場所・できること
ブラー エフェクトの格納場所
ブラーエフェクトが入っている場所は以下の通りです。
プリセットフォルダにも入っていますが、コチラはトランジション。
時間経過とともに徐々に変化するエフェクトなので、今回の希望とは違うはずです。
ブラー エフェクトの調整できるパラメータ
モザイクエフェクトで調整できるのは、次の4つ。
- マスクの作成:適用範囲の指定。
- ブラー:効果の割合。値が大きくなるほど効果が強くなる。
- ブラーの方向:ブレる方向を縦・横・縦+横の3パターンから選択できる。
- エッジピクセルを織り返す:チェックを入れると効果範囲の境界線をシャープにできる。未チェックだと境界線をぼんやりとさせる。
プレミアプロのモザイク まとめ
プレミアプロでモザイク・ぼかしをつけるのはとても簡単です。
【プレミアプロでモザイクをつける方法】
- エフェクトパネルから「モザイク」をピックアップする。
- タイムライン内のクリップにドラッグ&ドロップする。
- エフェクトコントロールパネルで効果の度合いを調整する。
注意したいのはトラッキング。
一度オートトラッキングしてしまうと後々の修正が大変なので、基本は「1フレームトラッキング」ボタンを使って、1フレームずつ修正&確認しながらトラッキングデータを作るのがおすすめです。
1フレームずつとはいっても、ズレやすいポイントを除けばほとんどトラッキング成功するからとても簡単です。