絵師のお絵描きアイテム液晶タブレット。
はじめての購入時に悩む要素のひとつが、大きさ・サイズではないでしょうか?
そんな液タブの大きさの選び方、メリット・デメリットなどを解説していきます。
これから購入予定の方、よろしければ参考にしてください。
液タブの大きさ
液タブで公表している大きさで注目するのは大きく2つです。
【液タブの2つのサイズ】
- 製品外形:製品の外形寸法です。作業する場所におけるかどうかを判断します。
- 読み取り範囲:ペンを認識する作業領域です。「◎◎インチ」という表示はこの読み取り範囲のことを指します。
俗に言う「◎◎インチ」とは実際の作業領域のコトで、ココが大きくなるほど細かい描き込みが楽になります。
ちなみに、インチ表示は結構アバウトです。
製品の外形寸法は、実際の作業場所に置けるかどうかの判断基準になります。
「◎◎インチ」では分からないので、必ずカタログスペックを確認しましょう。
液タブの画面サイズ
一般的に使われている液タブの画面サイズは、13インチ~24インチです。
それぞれのサイズ、特徴などを紹介していきます。
なお、これより小さいものはお絵描き用としてはリアルに使いにくいので購入しない方が良いです。
逆に大きいものはゴリゴリのプロ用でお値段が高額。フリーのクリエイターや会社以外で使ってる人はほとんどいないと思います。
【インチの計算方法】
- サイズ表記で見られるインチとは、読み取り範囲の対角線の長さのことを指し、1インチ=25.4mmで計算されます。
- なお、表記サイズはきっちりと計測されたものではなく、おおよその表記になっていることが多いデス。
例)カタログ表記は13インチ。でも、実際は13.3インチある。
ちなみに、画面比率(アスペクト比)は、16:9(ワイド)が主流です。
13インチの画面サイズ
標準的な13インチの画面サイズ(作業領域)は以下の通りです。
- 読み取り範囲: 294×166mm
- 縦横比: 16:9
\漫画本(B6)と13インチの大きさ比較/
外形寸法はモデルによってまちまちです。
参考までに、WACOMとXP-PENの代表的なモデルで比較してみました。
【外形寸法の比較(mm)】
wacom one | XP-PEN Artist13 |
336 x 222 x 12 | 378 x 225 x 11.99 |
16 インチの画面サイズ
標準的な16インチの画面サイズ(作業領域)は以下の通りです。
- 読み取り範囲: 340 x 192 mm
- 縦横比: 16:9
\漫画本(B6)と16インチの大きさ比較/
外形寸法はモデルによってまちまちです。
参考までに、WACOMとXP-PENの代表的なモデルで比較してみました。
【外形寸法の比較(mm)】
wacom cintiq Pro16 | XP-PEN Artist16 |
410 x 266 x 22 | 434 x 255.8 x 12.89 |
22インチの画面サイズ
標準的な22インチの画面サイズ(作業領域)は以下の通りです。
- 読み取り範囲: 476×268 mm
- 縦横比: 16:9
\漫画本(B6)と22インチの大きさ比較/
外形寸法はモデルによってまちまちです。
参考までに、WACOMとXP-PENの代表的なモデルで比較してみました。
【外形寸法の比較(mm)】
wacom Cintiq 22 | XP-PEN Artist22 |
570 x 359 x 40 mm (スタンド除く) | 570×334.8×44.8 |
24インチの画面サイズ
標準的な24インチの画面サイズ(作業領域)は以下の通りです。
- 読み取り範囲: 527 x 296 mm
- 縦横比: 16:9
\漫画本(B6)と24インチの大きさ比較/
外形寸法はモデルによってまちまちです。
参考までに、WACOMとXP-PENの代表的なモデルで比較してみました。
【外形寸法の比較(mm)】
wacom Cintiq Pro24 | XP-PEN Artist24R PRO |
677 x 394 x 47 | 632 x 370 x 44.8 |
液タブのおすすめサイズ
液タブのサイズ選びのポイントは、活用方法からの逆算です。
使い方・使う環境・作風を考えると簡単に絞り込めます。
液タブサイズの選び方1.机の広さ
兎にも角にも、液タブを置く場所の大きさの把握が大事です。
また、作業場所に置くツールは液タブに限りません。
参考までに、ワタシの場合はタブレット以外にも以下を置くスペースが必要です。
【ワタシのデスク周り】
- 左手デバイス
- キーボード
- マウス
自分に必要なツールが過不足なく収納できるかを、購入前にチェックしておきます。
ココで必要なのは、インチ数ではなく製品の外形寸法です。
- そもそも、作業場所に収まる外形寸法のタブレットしか選べない。
液タブサイズの選び方2.作品の種類
おすすめのインチサイズは、制作物によって変わります。
【インチサイズとおすすめの制作物】
- 11インチ~13インチ:メモ書き、シンプルなイラスト、テキスト装飾、ロゴ製作などにおすすめ。
- 16インチ~20インチ:イラスト、マンガ製作におすすめ。
- 22インチ~32インチ:イラスト、マンガ、アート作品の製作におすすめ。
インチサイズが小さいほど細かな作業がやり難く、頻繁に拡大⇔縮小を繰り返す必要が出てきます。
シンプルなものを描くには便利ですが、密度の高い作画には小さいサイズは不向きです。
イラストや漫画製作をメインにやりたいなら、おすすめは16インチ~です。
初心者からプロまで幅広い方が使いやすいサイズで、価格もリーズナブルです。
22インチ以上はプロ向けですね。
机の占有率も大きいので、物理的にも使える人は限られます。
液タブサイズのおすすめ
液タブサイズでコスパ×作業性のバランスがよく、最もおすすめなのは16インチです。
初心者からプロまで幅広い方が使え、どんな作風の使用にも耐えられます。
お値段を考えると13インチを考える人も多いと思いますが、実際問題13インチは思っている以上に小さいです。
作業スペースがない人は致し方ないですが、本格的にデジタル絵を描きたいと思ってる方は、16インチ以上で検討するのがワタシ的には正解かなぁって思います。
Wacom Cintiq Pro16
16インチの液タブで最もおすすめなのは wacom Cintiq16 Pro です。
wacomのスタンダードモデルにふさわしく、感知性能・画像解像度・色数が圧倒的に優秀。
初心者からプロまで過不足なく使用できるスペックと、ペンタブのパイオニアとしての性能品質に信頼がおけます。
日本国内のサポートも機能しているので、トラブルへの対応も安心です。
仕様 | Cintiq16 |
筆圧感知レベル | 8192 |
傾き検知 | ◎ |
画像解像度 | 3840 x 2160 |
ファンクションキー | × |
サイズ | 410 x 266 x 22 mm |
定価(税込) | 217,800円 |
XP-PEN Artist16セカンド
リーズナブルな液タブとして有名なXP-PENからはArtist16セカンドがおすすめです。
安価な中国製ながら、高スペックで機能が充実しているのが特徴です。
液タブをはじめて使う方や、セミプロの方のエントリーモデルとして導入しやすいです。
保証期間が18ヶ月*と長いのも嬉しいポイントです。
*:期間は変更になる場合があります。詳しくは公式HPをご確認ください。
仕様 | Artis16セカンド |
筆圧感知レベル | 8192 |
傾き検知 | ◎ |
画像解像度 | 1920 x 1080 |
ファンクションキー | 10 |
サイズ | 434 x 255.8 x 12.89 mm |
定価(税込) | 49,800円 |
液タブサイズ まとめ
液タブサイズには、ペンの読み取り範囲と外形の2つがあります。
【液タブの2種類の大きさ】
- 読み取り範囲(作業領域):インチでカタログ表記される値で、大きいほど作業効率が良くなる。
- 外見寸法:製品の物理的な最大値のことで、実際の作業スペースに置けるかどうかを判断する指標になる。
一般的に使われるのが13インチ~24インチですが、リアルな使用感でいうと16インチ~が使いやすいです。
作業スペースが狭くてどうしようもない場合以外、13インチ以下はおすすめしません。
24インチ以上は物理的にもお値段的にもカナリ大きく、ガチプロでないと手は出ないと思います。
液タブはお値段よりも 1.作業エリアの大きさ。2.作品の種類。をしっかりと見極めて自分の最適サイズを選ぶのが失敗しにくいやり方です。