油絵って、作業後の片付けが面倒そうなイメージありませんか?
実は、油絵のお片付けはとっても簡単で、水性のアクリルや水彩よりも綺麗な状態で道具を維持できます。
これからはじめたいと思っている方など、よろしければ参考にしてください。
油絵を片付ける道具
片付けで使う道具について
油絵のお片付けで使う道具は主に3つです。
ウェス
- 用途:絵の具のふき取り・クリーナー液のふき取り
捨てる前の下着や服など、不要な布があればそちらを使ってもかまいません。
ただ、いつも充分にあるとは限らないので、良質&激安の使い捨てウエス(布)を買っておいたほうが安心です。
油絵のお片付けで、絶対に使わない方がよいのはティッシュです。
\ウェスはキロで買っても1,000円しない!/
クリーナー
- 用途:油絵具の溶解
普通のお片付けなら、ブラシクリーナーがあれば十分です。
少し大きめのボトルタイプを常備しておくのがおすすめです。
\油絵環境のお掃除は、基本コレ1本で大丈夫/
石けん
- 用途:クリーナー液の洗浄
石けんは、油絵具などを直接洗うのには使いません。
クリーナーで洗浄した筆やナイフに付着している クリーナー液を落とすのに使います。
ちなみに、石けんは無添加の固形石鹸がおすすめです。
できるだけ安いものの方が、石けんの純度が高くてよく落ちます。
\お風呂用の石けんでも高価過ぎる。昔ながらのカチコチ真っ白の石けんがイチバン落ちる/
油絵 油壷の洗い方
油壷の片付けについて
油壷は溶き油を溜めおく小さい壺のことです。
【油壷のクリーニング 手順】
- 壺の中に残ったオイルは廃棄します。
- ウェスで壺の中身を拭き取ります。
- クリーナーに浸したウェスで壺の中を拭きます。
- べた付きが無くなるまで❷・❸を繰り返します。
- 蓋を開けて乾燥させます。
基本的に、作業を終えるたびにクリーニングします。
野外制作をされる方には蓋つきの油壺が必要ですが、自室で制作される方は普通のお皿の方がメンテナンスしやすいです。
わたしは、安定感と厚みのある100円均一の耐熱ガラスを油壷として使っています。
\わたしが普段油壷として使っている耐熱ガラスのお皿/
油絵 パレットの洗い方
パレットの片付けに付いて
昔ながらの木製パレットはかっこいいですが、小まめなクリーニングが必要です。
【木製パレットのクリーニング 手順】
- パレットナイフで残った絵の具をこそぎ取ります。
- ウェスでパレットを拭きます。
- クリーナー液をウェスに浸して、べた付きが無くなるまでウェスで拭き上げます。
油絵具は完全乾燥すると落としにくくなるので、基本はその日のうちに綺麗にします。
わたしは木製パレットの重さとクリーニングが面倒になったので、最近はペーパーパレットしか使わなくなりました。
【ペーパーパレットのメリット】
- 汚れたら都度一枚めくって捨てるだけでいい。
- 放置し過ぎて固まっても、一枚めくって捨てるだけでいい。
- 軽い。
ペーパーパレットのデメリットは次の2点です。
【ペーパーパレットのデメリット】
- 親指を入れて持つと紙のエッジが硬くて指が痛くなる。
- 湿気で端や台紙がヨレて来る。
\湿気で少し反り返ったペーパーパレット/
\作品の大きさによるけどMかLサイズが使いやすい/
油絵 筆の洗い方
筆の片付けについて
筆は、作業した日には必ずクリーニングしましょう。
筆を洗わずに放置してしまうと絵の具が固まってしまい、筆先にダメージを残さずリカバリするのは難しくなります。
筆も安くはないので、使ったその日のうちにクリーニングしてしまった方が、あとあと面倒にならないのでおすすめです。
【筆のクリーニング 手順】
- ウェスで余分な絵の具を拭き取ります。
ここでしっかり拭き取れると、その後の洗浄が簡単なります。 - 筆洗液に浸して根元の絵の具までしっかり落とします。
根元に絵の具が残りやすいので、穂先を寝かせ気味にして、根元を軽く叩くようにすると汚れが落ちやすいです。 - 筆洗液をウェスでふき取ります。
- 石けんでクリーナーを洗い流します。
- 筆先が干渉しないように乾燥させます。
ポイントは❶と❷で、ここでしっかりと絵の具が拭き取れていると、仕上げの石けん洗いが楽になります。
筆は、作業の合間に余分な絵の具を拭き取っておくだけでも固まりにくくなり、筆のクリーニングも楽になります。
筆洗器は、アルミ製の密閉型が安定しておすすめですが、筆洗器のメンテナンスが面倒な方は、クリーナーに凹凸があるタイプの筆洗器型のクリーナーを使うのがおすすめです。
●おすすめの密閉型筆洗器
●おすすめの使い捨てタイプの筆洗器型クリーナー
石けん洗いは、クリーナー液を落とすためにやるものなので、力を使ってごしごし洗う意味がありません。
石けん成分をたっぷり使って、ヌメリがとれるまで石けん⇒すすぎを繰り返しながら、優しく洗っていくのがポイントです。
\筆を洗う動画/
油絵で固まった絵の具の落とし方
固まってしまった絵の具の除去について
固まってしまった油絵具は、無理に力を加えて剥がそうとせず、リムーバーで溶解してから優しく取り除きます。
溶剤を使うので、素材によっては色落ちしたり破損することも考慮しながら使ってください。
【リムーバーの使い方】
- 除去したい部分にたっぷりと乗せるように塗布します。
- 30分~1時間程度放置します。
- ペンチングナイフなどで、柔らかくなった絵の具を除去します。
- ❶~❸を繰り返します。
\リムーバーがあればこびりついた絵の具も傷つけずに綺麗に落とせる/
筆やその他ツールのクリーニングも基本的には同じやり方で剥離していきます。
筆などの繊細なアイテムだと、コームで溶きながら優しく洗浄していくしかなくなるので、かなり面倒です。
油絵の片付け・洗い方 まとめ
油絵のお手入れは簡単で、使った当日中にクリーニングすれば、スパッと一切の汚れがとれてとっても気持ちよいです。
むしろ、乾燥が早いアクリル絵の具や水彩絵の具のが、絵の具汚れは付きやすく落としにくいですね。
ちなみに、クリーニングの効率&時短を目指したい方は、次の3つを行うのがおすすめです。
- できるだけ綺麗なウェスを使って、作業中にも余分な油絵具は取り除いておく。
- パレットはペーパーパレットを使う。
- 蓋のある油壷は使わない。
油絵の道具は、絵の具の固まらないうちにクリーナーと石けんで洗浄するので色移りなどもほとんど起こらず、買った時と同じ外観を保ちながら使い続けることができます。
\使い古しの筆:劣化によるパサつき・痩せはしてくるもののずっと綺麗/
なお、イーゼルや床や作業台は、知らない間に絵の具が垂れたり飛び散るものなので基本ノーメンテですね。
気になる方は、継ぎ目のない安価なCFシートを床に敷いて、汚れたら交換する感じで良いカナと思います。