日常のちょっとしたときやデザインするときに役にたつ「色彩心理学」について解説します。
興味のある方、よろしければ参考にしてください。
色彩心理学とは
色彩心理学とは
色彩心理学とは、色彩が人間の心理や感情に与える影響を研究する心理学の分野です。
色彩は人間の感情や行動に影響を及ぼすことが知られており、色彩心理学はその影響を科学的に理解しようとするものです。
この分野では、特定の色がどのように感情や気分に影響を与えるか、なぜ特定の色が特定の反応を引き起こすかなどを研究しています。
色彩心理学の研究は、デザイン、マーケティング、心理療法、広告などの様々な分野で活用されています。
【色彩心理学の活用の場】
◎ブランディングとマーケティング
- 色彩はブランドのコンセプトや消費者の感情、購入意欲に影響を与えます。
- 特定の色を使用することで、消費者の目的に沿った印象や感情を抱かせることを狙います。
◎デザインとアート
- 色彩は、デザインやアート作品の雰囲気やメッセージの強弱に影響します。
- 色の組み合わせや配置によって、作品の雰囲気が変わることが多々あります。
◎心理療法とリラクゼーション
- 色彩の及ぼす心理的な効果を狙って、リラクゼーションやストレス軽減に活用されることがあります。
- 特定の色には、人々の気分を穏やかにしたり、リラックスさせたりする効果があるとされています。
◎環境デザイン
- 色彩は室内や公共空間のデザインにも影響を与えます。
- 病院、学校、オフィスなどでは、快適性や生産性を高めるために、色彩設計を行うことがあります。
◎広告とコミュニケーション
- 色のメッセージ性と組み合わせによって、メッセージの強弱や注意の引き方をコントロールします。
色の視覚的な効果は色彩理論に基づくもので、ほとんどの方が実感できる生物学的な反応です。
反面、色に対する感情や反応には個人差があります。
心理の動きは、色以外の要因や個人の環境などを複合的に判断します。よって、色彩心理学のみですべてが解決することはあり得ません。
色彩心理学|色の意味
色彩心理学的な色の意味をまとめました。
色彩心理学が絶対ではないですが、頭の隅に置いておくと、コーディネートのときやコンセプトイメージの絞り込みのときなどに役立ちます。
赤色の意味と効果
赤色の意味と効果は以下の通りです。
- 情熱と活力:赤は最も古くから使われた有彩色のひとつで、エネルギーや興奮を表します。
- 愛とロマンス: 赤は愛情やロマンスを連想させます。バレンタインデーやロマンスイベントなどの相性も良いです。
- 注意喚起: 赤色は視覚的に目につきやすい色の一つで、注意を引くのに適しています。道路標識や広告などにも使用され、人々の注意を喚起する役割を果たします。
- 危険や警戒: 赤色は一般的に警戒や危険とも関連づけられます。火災報知器や緊急停止ボタンなどで使用され、危険を示す役割を果たします。
- 自信と力強さ: 赤色は自信や力強さを象徴します。その鮮やかなイメージから、自己主張やリーダーシップを示すのに使われます。
- 食欲の刺激: 赤色は食欲を刺激するとも言われており、レストランや食品広告で使用されます。野菜のグリーンと補色の関係にあるため、お互いの色が映え、彩りと食欲アップに貢献します。
※色彩の意味や感じ方は、個人の環境や経験によっても変わるもので、絶対的なものではありません。
橙の意味と効果
橙色の意味と効果は以下の通りです。
- 活力とエネルギー: 橙色は明るく温かみのある色合いを持ち、活力やエネルギーを象徴します。これは、太陽の光を思わせる明るさからきています。
- 社交性とコミュニケーション: 橙色は社交的な要素を強調し、コミュニケーションを活性化するのに役立ちます。人々を集めて交流を促すシーンに用いられることがあります。
- 創造性とアイデア: 橙色は創造性やアイデアを刺激します。新しいアイデアやプロジェクトに取り組む際やインスピレーションが必要とする人におすすめです。
- 楽しさと陽気さ: 橙色は陽気さや楽しさを表現する色です。明るいトーンが人々の気分を明るくします。
- 熱情と情熱: 赤色に近い色合いを持つ橙色は、情熱や熱情にも通じる色です。赤色ほど情熱的ではなく温かみのある明るさを感じさせます。
- 注意の引き方: 橙色は視覚的に引き立つ色であり、注意を引くのに効果的です。広告や表示物で目立たせるために使用されることがあります。
※色彩の意味や感じ方は、個人の環境や経験によっても変わるもので、絶対的なものではありません。
黄色の意味と効果
黄色の意味と効果は以下の通りです。
- 幸福感と明るさ: 黄色は明るく鮮やかな色合いが特徴で、幸福感やポジティブなエネルギーを表現しています。陽光や笑顔を連想させ、明るい気分にします。
- 楽観主義と希望: 黄色は未来への期待や前向きな気持ちを表現します。また、楽観主義や希望を象徴しています。
- 創造性と知性: 黄色は創造性や知性を刺激します。アイデアの発想や問題解決力を高めたいときにおすすめです。
- コミュニケーションと活発さ: 黄色はコミュニケーションを活性化させるカラーといわれ、社交的な場や人々との活発な交流に適しています。
- 注意喚起と警戒: 黄色は視覚的に引き立つ色で、注意を喚起する場合に役立ちます。警告や注意を促すシンボルや看板に、積極的に利用されます。
- エネルギーと活動性: 明るい黄色はエネルギーや活動を刺激する色です。人々の行動を活性化させ、元気づけます。
※色彩の意味や感じ方は、個人の環境や経験によっても変わるもので、絶対的なものではありません。
緑の意味と効果
緑色の意味と効果は以下の通りです。
- 自然と平和: 緑色は自然を象徴し、平和や調和と関連づいたイメージを持ちます。木や草、植物などとも関係が深く、心地よい安定感をもたらします。
- 安心感と安定感: 緑には、風景や自然の中にいるのと同じようなリラックスやストレス軽減を感じることがあります。
- 血と補色: 病院や医療施設では、赤い血液を見分けられるように補色関係にある緑を使用することが多いです。
- 成長と希望: 植物が成長する過程や春の季節と関連づけられ、新たな始まりへの期待を表現します。
- 調和とバランス: 緑は赤と青が混ざった色で、調和やバランスを象徴します。
- 安全と安心: 緑色は一般的に安全や安心を感じさせます。災害時の避難ルートや安全設備の表示、機器のLEDなどにもたびたび利用されます。
※色彩の意味や感じ方は、個人の環境や経験によっても変わるもので、絶対的なものではありません。
青の意味と効果
青色の意味と効果は以下の通りです。
- 平和と安定: 青空や海など、広がる青い風景は心地よい平和と安定を象徴しています。
- 冷静さと落ち着き: 穏やかな気持ちを引き出し、ストレスや不安を軽減するのに適しています。
- 信頼性と誠実さ: 青色は信頼性や誠実さを象徴しています。企業ロゴや制服などでも人気のカラーです。
- 知識と思考: 青色は知識や思考に働きかけ、集中力を高めるのに役立ちます。学校や教育関連のコンテンツやシーンで使用されることも多く、知的なイメージもあります。
- 沈静効果と安眠: 青色は神経を鎮める色で、安眠やリラックスを得たい人にもおすすめです。
- 専門性と品位: 濃い青色は専門的な雰囲気や品位を表現するのに適しています。ビジネス環境やフォーマルな場面で好まれます。
※色彩の意味や感じ方は、個人の環境や経験によっても変わるもので、絶対的なものではありません。
紫の意味と効果
紫色の意味と効果は以下の通りです。
- ロイヤルティと高貴さ: 紫色は歴史的に王族や高貴な地位を象徴する色で、ロイヤルティや優雅さ表現します。
- スピリチュアルと神秘性: 紫色は複雑な色調をもち、スピリチュアルな要素や神秘性を象徴します。瞑想や心理状態と関連づけられ、深層心理や感性を刺激します。
- 創造性と個性: 紫色は創造性や個性を刺激し、インスピレーションに働きかけます。
- 感情のバランスと癒し: 紫色は感情のバランスを助けます。陰陽正邪を併せ持つ複雑な色調で、乱れたメンタルの調整やストレス軽減に役立ちます。
- 高度な知識と洗練: 紫色は高度な知識や洗練されたイメージを表現し、知識人や専門家のイメージを連想させます。
- 変革と成長: 変革や成長のシーンでは、新たなステージへの移行や個人的な進化を助けます。
※色彩の意味や感じ方は、個人の環境や経験によっても変わるもので、絶対的なものではありません。
ピンクの意味と効果
ピンク色の意味と効果は以下の通りです。
- 愛と優しさ: ピンク色は愛や優しさを表現する色です。特に淡いピンクは、ロマンチックな愛情や思いやりを象徴し、温かい感情を引き出します。
- 幸福感と幼さ: 明るいピンク色は幸福感や陽気さを表現し、若々しさや幼さを想起させます。その明るさは楽観的な気分を促します。
- 安心感と癒し: ピンク色は安心感や癒し感じさせます。リラックスした気分や安らぎを引き出し、精神の安定に役立ちます。
- ロマンスと感受性: ピンク色はロマンスや感受性を強調し、感情の表現や豊かなコミュニケーションに働きかけます。
- 乙女心と愛情: ピンク色は乙女心や愛情に関連づけられます。若い世代や女性にも人気で、優雅さや愛らしさを表現します。
- 希望と前向きさ: 明るいピンク色は希望や前向きな気持ちを象徴します。逆境に立ち向かう力やポジティブなエネルギーを引き出したいときにおすすめです。
※色彩の意味や感じ方は、個人の環境や経験によっても変わるもので、絶対的なものではありません。
水色の意味と効果
水色の意味と効果は以下の通りです。
- 平和と調和: 水色は自然のバランスや調和の状態を表現した色で、落ち着いた気持ちを助けます。
- リラックスと癒し: その色合いから心地よい安心感があり、ストレスの軽減や心の安定を助けます。
- クリエイティビティと柔軟性: 水色はクリエイティビティや柔軟性を刺激し、新しいアイデアの発想や柔軟な思考を助けます。
- 希望と進化: 水色は希望や進化を象徴し、新たなステージへの移行や成長のプロセスを表現します。
- 清潔感と新鮮さ: 水色は清潔感や新鮮さを連想させます。透明感があり、クリーンなイメージにおすすめです。
- エネルギーの活性化: 明るい水色はエネルギーの濁りを取り除くのを助け、リフレッシュと活性化に役立ちます。
※色彩の意味や感じ方は、個人の環境や経験によっても変わるもので、絶対的なものではありません。
黒の意味と効果
黒色の意味と効果は以下の通りです。
- 厳粛さと力強さ: 黒色は厳粛さや力強さを象徴します。重要な状況や力強いメッセージを表現するのに適しています。
- 謙虚さと控えめさ: 黒色は謙虚さや控えめさを表し、過度なアピールを避けたいときや、内面的な価値を強調する場面に効果的です。
- 謎と秘密: 黒色は謎めいたイメージや秘密を連想させます。深みのある色調は、未知の世界や隠された事実を象徴します。
- 形の際立ちと引き立て: 黒色は他の色や形を際立たせる効果があります。コントラストが強調されるため、デザインやアートで使用されることが多く、視覚的な強調をするのに役立ちます。
- 高級感と品位: 黒色は高級感や品位を表現するシーンでも好まれます。高品質や洗練されたイメージに適し、ファッションやブランドにもよく使用されます。
- 哲学と深化: 黒色は哲学的な側面や深化を象徴します。物事の本質や意味と向き合うシーンとも相性がよいです。
※色彩の意味や感じ方は、個人の環境や経験によっても変わるもので、絶対的なものではありません。
白の意味と効果
白色の意味と効果は以下の通りです。
- 純粋さと清潔さ: 白色は純粋さや清潔さを象徴し、清潔なイメージや無垢な心を表現します。
- 平和と平等: 白色は平和や平等のイメージを持ちます。無色透明である白は、すべての色が調和して一体となる状態を表し、共感や協力のメッセージを伝えるのに適しています。
- 新たな始まりと希望: 白色は新たな始まりや希望を意味することもあります。
- 無限とスペース: 白色は広大な空間や無限の可能性を連想させ、解放感や広い視野に働きかけます。
- 平静と調和: 白色は静謐な雰囲気を醸し出し、心の安定やリラックスを促すのに役立ちます。
- シンプルさと明晰さ: 白色はシンプルさや明晰さを象徴します。余計なものを取り除き、本質的なものを際立たせるときにもおすすめです。
※色彩の意味や感じ方は、個人の環境や経験によっても変わるもので、絶対的なものではありません。
灰色の意味と効果
灰色の意味と効果は以下の通りです。
- 中立性とバランス: 灰色は中立的な色合いを持ち、バランスや調和を象徴します。他の色との組み合わせで使用されることが多く、調和を取るための基盤として機能します。
- 無名と控えめさ: 灰色は無彩色であり、個性を抑えた控えめさの表現としても使われます。個の存在が引き立つことなく、全体の一部として馴染む性質があります。
- 落ち着きと安定感: 濃い灰色は落ち着きや安定感を引き出すのに役立ちます。
- 知識と洗練: 灰色には知識や洗練されたイメージがあり、知的な印象があります。
- 未来と変化: 灰色は中間の色合いとして、現在と未来のつながりを想起させます。変化のタイミングや柔軟な思考が求められるシーンにおすすめです。
- 実用性と専門性: 灰色には実用性や専門性を連想させ、ビジネス環境や専門的な場面で使用されることが多いです。信頼性や実務的な印象を持たせるのにも役立ちます。
※色彩の意味や感じ方は、個人の環境や経験によっても変わるもので、絶対的なものではありません。
茶色の意味と効果
茶色の意味と効果は以下の通りです。
- 地に足のついた安定感: 茶色は地に足のついた安定感や現実的な側面を表現します。自然の色合いに近いため、現実的な視点や実用的な価値の強調にも使われます。
- 温もりと包容力: 茶色は温かさや包容力を感じさせる色で、温かい雰囲気や人間関係での共感に働きかけます。
- シンプルさと自然: 自然の要素や質素さが強調されることから、シンプルさや自然を象徴するのにも使われます。
- 安心感と安定性: 茶色は安心感や安定性をもたらします。
- 古典的な魅力と歴史: 歴史的な価値や伝統的な要素を感じさせる色で、古典的な品位を持たせるときにも役立ちます。
- シンボリズムと土着性: 茶色は地域や文化を象徴します。土着性や文化的なつながりを示す色で、地元の価値観やアイデンティティを強調します。
※色彩の意味や感じ方は、個人の環境や経験によっても変わるもので、絶対的なものではありません。
色彩心理学|色のデザイン効果
色の意味や心理への影響には個人差があるので、時代や環境がかわると大きく異なることも多いデス。
反面、色の視覚効果は老若男女、ほとんどの人が実感できる共通現象=色彩理論です。
デザインやカラーコーディネートのときにも狙った効果を出せる知識なので、コチラは覚えておくのがおすすめです。
効果1.暖色と寒色
色には温度を連想させるグループがあり、暖かく感じる色を暖色、冷たく感じる色を寒色と言います。
【寒色・暖色の特徴と比較】
項目 | 暖色(Warm Colors) | 寒色(Cool Colors) |
特徴 | 暖色は、温かさや活力を感じさせる色のグループ。 これらの色は太陽の光や炎を思わせるような温かなエネルギーを持ち、暖色は感情や情熱を引き出す。 |
寒色は、涼しさや静けさを感じさせる色のグループ。 水や氷、空の色などをイメージさせ、クールでリラックスした雰囲気を持つ。 |
主な色 |
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カラーサンプル |
これらの暖色と寒色の組み合わせは、デザインやアート、インテリアなどを配置するシーンで役立ちます。
暖色と寒色をバランスよく使うことで、デザイン表現の効果を調整したり、特定の感情や雰囲気を表現をサポートします。
効果2.後退色と進出色
色には、奥へ後退したり、手前にせり出すように迫ってくるように見える色とがあります。
【後退色・進出色の特徴と比較】
項目 | 後退色(Receding Colors) | 進出色(Advancing Colors) |
特徴 | 後退色は、視覚的に物体や領域を遠ざかるように感じさせる色です。 空間の奥行きを強調したり、物体を背後に押しやるような印象を与えることがあります。 寒色(クールカラー)と後退色はほぼ同じ色です。 |
進出色は、視覚的に物体や領域を前に押し出すように感じさせる色です。 物体を前に引き寄せたり、視線を引き寄せる効果を持ちます。 暖色(ウォームカラー)と進出色はほぼ同じ色です。 |
主な色 |
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見え方比較サンプル |
後退色と進出色を組み合わせることで、インパクトのある視覚的な効果を付けたり、デザインやアートの中で空間の立体感やバランスを調整したりするときに役立ちます。
効果3.膨張色と収縮色
色には、実際よりも膨らんで見えたりスリムに見える色とがあります。
【膨張色・収縮色の特徴と比較】
項目 | 膨張色(Expanding Colors) | 収縮色(Contracting Colors) |
特徴 | 膨張色は、物体や領域を視覚的に大きく見せる効果を持つ色のことです。 これらの色は空間の膨張を強調したり、物体を広げるような印象を与えます。 膨張色は、実際より大きく見えたり目立たせたいときにも使います。 |
収縮色は、物体や領域を視覚的に狭く見せる効果を持つ色のことです。 これらの色は空間の収束を強調したり、物体を縮めるような印象を与えます。 収縮色は、実際よりスリムに見せたり、抑えたいときにも使います。 |
主な色 |
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見え方比較サンプル |
膨張色と収縮色を使い分けると、空間の知覚や要素の相対的なサイズを微調整することができます。
すごーく身近な例だと、服色によって痩せて見せたり太って見せたりできます。
効果4.興奮色と鎮静色
色には、見てると活動的な気分になるモノと、穏やかな気分にななる色があります。
【興奮色・鎮静色の特徴と比較】
項目 | 興奮色(Exciting Colors) | 鎮静色(Calm Colors) |
特徴 | 興奮色は鮮やかで目を引き、活気や興奮感を高めます。 情熱や刺激的な要素を強調するために、意図的に使用されることがあります。 |
鎮静色は心を落ち着かせ、リラックスや安らぎを高めます。 鎮静色はリラックスや癒しの要素、落ち着いた作業が必要な空間に使用されることがあります。 |
主な色 |
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カラーサンプル |
興奮色と鎮静色は、デザインやインテリア、広告などのシーンで意図的に活用されています。
効果5.重い色と軽い色
着色したアイテムは、色によって実際よりも重く感じたり軽く感じることがあります。
【重く感じる色・軽く感じる色の特徴と比較】
項目 | 重く感じる色 | 軽く感じる色 |
特徴 | 一般的に「重い」印象があるのは暗い色調や濃い色合いです。 重く感じる色は、同じ重さのアイテムでも重量があるように感じやすいです。 |
一般的に「軽い」印象を与えるのは明るく淡い色合いです。 軽く感じる色は、同じアイテムでも重量があるように感じやすいです。 |
主な色 |
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見え方の比較サンプル |
重さを感じる色は人が、持ち運びするアイテムに採用されるケースが多いです。
例えば、頻繁に持ち上げるコンテナには軽く感じやすい色で着色することで、実際の重さより軽く感じられ、重さのストレスを減らすことができます。
また、重要な梱包には心理的に重要だと感じやすい色で着色し、慎重な取り扱いを意識させることができます。
効果6.柔らかい色と硬い色
色には、柔らかい印象を持つ色と、硬質な印象を持つ色があります。
【柔らかく感じる色・硬く感じる色の特徴と比較】
項目 | 硬く感じる色 | 柔らかく感じる色 |
特徴 | 一般的に硬い印象を持つのは暗い色調や濃い色合いです。 | 一般的に柔らかい印象をもつのはパステルカラーや淡い色調です。彩度の低い色やくすんだ色も、柔らかさを感じさせます。 |
主な色 |
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見え方の比較サンプル |
柔らかさや硬さの表現は、モチーフの形と組み合わせることで効果を高めることができます。
- 柔らかさの表現:丸くてふわふわしたモチーフと組み合わせて使うと効果的。
- 硬さの表現:角ばった形状や鋭いラインと組み合わせて使うと効果的。
色彩心理学 まとめ
色彩心理学とは、色彩が人の心に与える影響について統計・分析した学問です。
心の動きについては個人差があるので、必ずしも学術通りの変化が起こるとは言えませんが、傾向としては共感できるものも多く、伝えたいメッセージを強化する方法として有効です。
また、色の見え方や感じ方を研究した色彩理論を取り入れるのもおすすめです。
【色彩理論】
- 寒色・暖色
- 後退色・進出色
- 膨張色・収縮色
- 興奮色・鎮静色
- 重い色・軽い色
- 硬い色・柔らかい色
コチラは色が与える人への視覚効果なので、標準的な感覚の方には漏れなく影響します。
頭の片隅に置いておくと、視覚的に良い組み合わせと悪い組み合わせを無意識に選択できるようになるので、覚えてしまうのがおすすめです。