絵師の憧れツール、液タブレットの選び方とおすすめを紹介します。
液タブ購入を検討している方、よろしければ参考にして下さい。
液晶タブレットとは?
液晶タブレットとは、パソコン画面と同じ情報を液晶デバイスに表示させ、直接液晶画面にペンを使って線を書いたりアプリ操作を行うためのデバイスです。
一般的なペンタブレット(板タブ)と違い、紙に描くように手元で作画できるのが特徴で、はじめての使う人でも直感的に利用できます。
液タブとパソコン
液タブにはパソコン不要と思ってる方もいますが、基本的に液タブを使うためにはパソコンは必須です。
\液タブの接続イメージ(例:Wacom one)/
理由は、アプリを動かすのがパソコンのOSだから…。です。
【液タブと接続できるパソコン】
- Windowsかmac OSを搭載しているもの。
※実際の適合はタブレットの適合を確認して下さい。
ワタシの知る限り、唯一の例外がwacomのMobileStudioProだけですね。
コチラは、タブレットにWindowsのOSが入ってるので、パソコンに接続することなく使えます。
見方を変えると、ipadやSurfaceのようなOS搭載タブレットであれば、液タブとして流用することはできるということです。
作業環境をすっきりしたい方は、液タブを追加するよりも、OS搭載タブレットを使うほうが良い場合もあります。
液タブの選び方
液タブを選ぶときのポイントは、次の4つです。
- 筆圧と傾き検知
- 視差
- 4K対応
- 温度
筆圧と傾き検知
筆圧や傾きは、タブレットの性能によって感知できるものとできないモノがあります。
線の太さを変えたくない人には不要な機能ですが、線の強弱を表現したい人はできるだけ筆圧感度の高い&傾き検知できるタブレットを選ぶのがおすすめです。
自分の力や癖で感度を設定できるので、無駄な力が要らなくなり、長時間の作業でも苦にならなくなります。
\同じ力でも、感度設定が変わると線の表情も変わる/
視差
視差とは、ペン先とディスプレイのポイントがズレる現象のことです。
【視差とは?】
- 液晶パネルにはガラスの厚みがあるため、液晶パネルが認識するポイントと目で「ココ!」と思ったポイントがズレることがあります。
- この人間の知覚と液晶の認識のズレを視差と言います。
視差リスクを減らすには、ガラスの厚みが薄いフルラミネーション加工の液タブを選ぶのが有効とされています。
ただ、最近のタブレットはカナリ優秀なので、安物を買わなければ気になるほどの視差はまず起きません。
一番の注意点は、安すぎるorノーブランドの液タブは買わない事かなーと思います。
4k
4Kとは、画面解像度の規格です。
高解像度ディスプレイで一般的なはフルハイビジョン(1920×1080)なので、単純にその倍の細かさで色を表現できるというコトです。
で、液晶タブレットにそこまでの性能がいるか?というと‥‥、作風次第です。
細かなグラデーションや微妙な色彩の重ねをする人だと、4K対応のディスプレイのほうがはっきりと違いを見分けられます。
また、作品をプリントアウトする人も、色味の再現度や拡大した時にも耐えられるデータ量があるので安心です。
温度
液タブのデメリットは熱を持つことです。
どんな高級タブレットでもこの問題は避けられませんが、高級品ほど‥‥マシです。
対策は安物を買わない事と、USB冷風機で冷やしながら使うコトです。
液タブの比較・ランキング
Wacom Cintiq Pro
液タブで心配なのはアフターと安定した性能です。
この2点で圧倒的な安心感を持てるメーカーと言えば、やっぱりwacomです。
性能も抜群で、液晶に起こりがちな視差もなく、紙に書いてるようにスルスル描けます。
難点は、値段も高額というトコロ‥‥。
◎3モデルの違いと選び方
Cintiq Proの主な違いは、サイズと最大表示色です。
筆圧感知レベルといった基本性能はどれも同じなので、個人で利用するなら16でも充分。
お仕事やアート作品を作る方だと、24・27の方がサイズ的にも、機能的にも充実しています。
【Wacom Cintiq Pro 性能】
ラインナップ | Cintiq Pro16 | Cintiq Pro24 | Cintiq Pro27 |
筆圧感知レベル | 8192 | ||
傾き検知 | ◎ | ||
最大表示色 | 1670万色 | 10億7,374万色 | |
ファンクションキー | × | ExpressKey Remote | × |
サイズ | 410 x 266 x 22 mm | 677 x 394 x 47 mm | 638 x 379 x 31 mm |
定価(税込) | 217,800円 | 327,800円 | 481,800円 |
安い!おすすめの液タブ
安い液タブとは、一般的に10万円以下のモデルを指します。
人気があるのは3万円~5万円のモデルですが、機能・性能的には当たり外れが出やすいので要注意です。
この価格帯の液タブを検討するときは、良く知らないブランドや販売元からの購入は避けるようにしましょう。
XP-PEN Artist12セカンド
高性能×リーズナブルな液タブをお探しなら、XP-PENの ARTIST12セカンドがおすすめです。
wacomと比べてしまうとイロイロが値段分だけ劣りますが、初心者のエントリーモデルとしてのコスパはとても優秀です。
それなりに実績もあり、サポートも普通です。
【XP-PEN Artist12セカンド 性能】
仕様 | XP-PEN Artist12セカンド | |
筆圧感知レベル | 8192 | |
傾き検知 | ◎ | |
画像解像度 | 1920 x 1080 | |
ファンクションキー | 8 | |
サイズ | 346.2 x 209 x 12 mm | |
定価(税込) | 29,680円 |
wacom one
wacom液タブのエントリーモデルです。
ファンクションキーなどもなく、wacomのペンと描き味をそのままに、シンプルな機能のみを搭載しています。
液タブ特有のツルツルした感じではなく、紙のような程よい摩擦があるのも特徴です。
はじめて液タブ使う方、イラスト製作、資料の書き込みをするときのサブモニターとしてもおすすめです。
【wacom One 性能】
仕様 | wacom One | |
筆圧感知レベル | 4096 | |
傾き検知 | ◎ | |
画像解像度 | 1920 x 1080 | |
ファンクションキー | × | |
サイズ | 357 x 225 x 14.6 mm | |
定価(税込) | 40,700円 |
その他
安い液タブメーカーで多いのは、XP-PENと同じ中国製のGAOMONやHUIONですね。
それらについては、正直がっつり使ったことはないですが、5万円以下モデルのデモ機は筆圧感知やペンの書き味がしっくりこなかったのが印象的で、「ワタシは使わない」と判断しました。
はじめてだしどれくらい使うかわからないし「とにかく安いものがいい!」という場合でも、XP-PENか機能やボタンはほとんどないけど基本性能の安定しているwacom Oneを購入するのがおすすめです。
液タブのおすすめ まとめ
後悔しない液タブは、wacomのCintiq Proシリーズです。
但し価格も20万円以上とカナリ高額なので、セミプロ以上でないとちょっと手が出ないのが正直なトコロ。。
はじめて液タブを購入する方や初心者、趣味で使う方は、3万円~5万円の価格帯の液タブから選ぶのがおすすめです。
但し、機能・性能が充分でないものもそれなりにあるので、確かなブランド&ショップから購入するようにしてください。
【おすすめの液タブ】
- はじめての方・趣味で使う方:XP-PEN Artist12 セカンド・Wacom One
- セミプロ・プロ・アーティスト:Wacom Cintiq Proシリーズ
ちなみに、ワタシは熱と画面の反射と下を向き続けるのが合わなくて、板タブに戻りました。
液タブに迷ったら、板タブにしても良いと思います。